遠出と整備関連の記録のブログと暫定的に決定

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2015年1月17日土曜日

エンジン組立作業

15日から3日かけて内燃機の組立作業の続きを行いました。
その時点でクランクケース合わせはしてありましたが、そこ迄の作業で判明したこと
  • 以前の熱膨張利用でのクランクシャフト挿入は十分に出来ていなかったが、螺子の締込にて対処。
  • ケースを合わせた時点でよく回るように調整が必要だった。
というわけで14日の時点でクランクケース合わせ迄進んでいたんですが、しかしシフトチェンジが何故かきっちり出来ないという事態に出くわしていました。やっぱりおかしいと思い、再度分割して調べてみると、内燃機屋にシャフトの交換をお願いしたミッションのうちのドライブシャフトに付いている4th 5th Driven Gear、シフトフォークの3が入るギアが逆向きに差しこんであった。全く気づかずに作業していたが、右が前回の時に撮影していた画像
86年式DR200のミッション周りの図 (Partzilla.com)で、図中の参照番号21のパーツな筈、てっきり信頼しきって組んでしまった自分の問題でもある。何事にも確認が必要なのだと

※ミッションのシャフト交換は見た感覚や調べた情報では、特殊工具の必要性などや構造上、両者のシャフトを同時に引きぬかなければいけない等、大変な作業のように思えますが、頭を使い、綿密な手順作業と多少の荒業を経れば自力でも出来たのだと後の感触で思います。
  1. 両者のシャフトはケース左側の各ベアリング内側へはそれほどきつめに圧入されていない。
  2. その為、エンジンスプロケット側からドライブシャフトの軸をクランクセパレータ等で少しづつ、他の部品などへの干渉を、気にかけながら(特にカウンターシャフトのギアがクランクに引っかかると不味いのでこれを気にするか、クランク自身をケース左から外しておく)、カウンターシャフトだけ斜めになっていないか気にしつつ押していけば、カウンターシャフト側と一緒に両方共取り外せると思われる。
  3. その為クランクセパレータと、所有していないサークリップ用のプライヤが追加購入で必要なくらいに思える。
今回の腰下整備でやり直しの為のケース割は3度目になってしまった。;…
以下のような流れ
  1. /日目 ケースを再度割り、トランスミッションの問題とわかり、修正
  2. /日目 腰下の大凡の再組立
  3. /日目 腰上組立
で、とりあえず逆さになっているギアを正しい向きに直す作業を行った。以降は再組立作業の内容になります。
  • 3度目の再分割したケースにミッション組込み(クランクケースの合わせ直し迄撮影を怠ってしまったので画像略)
  • 合わせ面のガスケットを差金、カッターの甲、オイルストーンやウェスとパーツクリーナー等で綺麗にする。
  • ギアシフトカムドリブンギアを組む、ケース右側のカムガイドを取り外すにはネジロックで硬く、熱して螺子を緩めるにも困難、且つあまり加熱したくない所なので、面倒だけどこのケース左側についたままのカムガイドとポールリフタの間で組み、両側のシフトポールが開いてこない様に細い針金で巻いて固定しておき、クランクケースがぴったり合う間近でドラムにしっかり入っているか確認するという手順を踏んだ。
  • シリンダ内側に薄く指でエンジンオイルを塗る
  • ピストンやシリンダーの作業 / ピストンリング、ピン、Cリングの片方は新品に交換しました。一番困難なのがピストンのシリンダへの挿入、次にCリングの取付です。
    1. この車種の知る限りではピストンリングがうまく入っていくようにシリンダの端面が綺麗な斜め切りに決してなっておらず、荒い感じです。
    2. 且つ、ピストンのコンロッドへの取付の後にシリンダへの挿入作業は、下から覗いても影になって暗い為ピストンリングのはまり具合が確認しづらく、埒が明きません。
    そこで先にピストンのシリンダへの挿入を行ってから、それらをコンロッドに取付けるといった手順で行いました。シリンダーが沈み込むといけないのでケースとの間に支える置物を置いて作業しました。
  • この後の作業は液体ガスケットをガスケットシートと併用する方法を取るなどの関係でなるべく速やかに組み上げていくべきだと思うので、先にヘッドのバルブ周りなどを組み上げておくことにします。スプリングのシートやオイルシールを取り付けておき、バルブやスプリングを仮組みする。
  • オクで入手したバルブスプリングコンプレッサーは、クランプ部分の強度が弱く、コッタピンが固着している場合などは、剛性がかなわず曲がってしまう程貧弱なので、その部分の代用に特大シャコ万(Jマートで1200円位だったか)を利用しています。この作業で一番注意すべきことはバルブシートを作業具などで不意に傷付けることです。使わなかったが、布などを挟んだほうが安心かもしれませんね。とりあえず両方のバルブを差し込んだ状態で行いました。
  • コッタピンの裏側に糊代わりのグリスを塗ってバルブの軸に取り付ける。
  • 落下防止用に敷いていたビニールをカッターで切って取っ払う
  • オイル漏れ対策にガスケットシートの両接地側に薄目にバスコークを塗っておく。圧縮よりオイル漏れ対策を優先
  • シリンダーを降ろし、ケース側の合口に合わせる
  • カムチェーン、カムチェーンガイドを取付け、脱落しないように錘代わりのものを通しておく。
  • ※あるバイクショップで聞いた話ですが、20年前とかの古い昔のカムチェーンは伸びやすいということを聞いたことがあります
  • ちなみにクランクは1・2度目に組んだ時よりも非常によく滑らかに回るので、これは安心させる具合だといった感じ
  • ヘッドガスケットの両側に薄くバスコークを塗る。(※旧タイプのバスコークなので耐熱200度なようであるが、腰上に使用するには逆効果かもしれない。などとも考えている)
  • シリンダーヘッドを載せる
  • クランクの回り具合を試しつつ。スタッドボルトのナットを規定トルクまで少しずつ閉め込んでいく。
  • カムチェーンテンショナー(ガイドの反対側の外から螺子で留めるほう)取付
  • ローターとカバーを取付け、ラインが合っているか小穴から確認する
  • カムシャフトの両者の膨らみが斜め下を向いた状態、でヘッドに置き、ラインを平行に合わせる。
  • 片手でカムチェーンを持ち、カムチェーン-カムスプロケット-カムシャフトと組んでから螺子を仮で付ける
  • ネジロックを塗る
  • ワッシャは新品で爪が若干折りやすい様に反っているが、もっと折りやすいように適宜ペンチ等でもう少し曲げておく
  • ワッシャを挟んで螺子を締め、ウォーターポンププライヤーで爪を折る
  • カムチェーンテンションアジャスターは最後のほうで行った。
  • ヘッドカバーにバスコークを塗り、取付、螺子締めを済ませる
  • タペット調整 / 上達と自己判断でやってきているので、隙間ゲージの0.09mmで行なったが、思ったよりすんなりと決まる。
  • プライマリギアやクラッチのロックナットの規定トルク締付けなどの関係で最終的に行う予定というのと、オイルクーラーの経路用の穴が無いため、このクラッチカバーは取り付けずそのまま。
  • この車種に乗っている限りでは内燃機の整備は後一回行うかしないかといった見通しです。
  • 最後に行うべき作業覚え書き
    • インマニの向き
    • エキゾーストのスタッドボルト締込み
    • クラッチとプライマリギアのロックナットの規定トルク締付とワッシャ爪折
    • クラッチアッシの再組立とレリーズアジャストの調整
    • オイルフィルター周りとスタッドボルト
    • キックペダル取付
    • ケーブル取り回し
現在、動作確認の作業をするかしないかで迷っています。並列の位置に置けたとしてもケーブルなどの取回しが届くか不明です。
閲覧してくれた方、有難うございました。